2016年10月6日木曜日

仕事に向かうたびに祈ること・・・

私の働く二つの職場はベット数56床(といっても60ををこえることが日常茶飯事)なので、それにあわせてスタッフの数もかなり多いです。よって働く同僚も千差万別。

よく「日本の看護」とか「カナダの看護」とか「オーストラリアでの看護」と比較する質問を受けますが、アセスメント・看護ケアなどは基本は同じだと思います(労働環境・条件はかなり違いますが・・・)ただ、国が違うと何かが異なる、ということではなく、仕事に対する姿勢が国・国籍には関係なく、単なる個人差ではないかと最近つくづく思います。

人によってよく働く人・手伝ってくれる人がいますが、逆にすごく怠けていかに仕事をしないかを考えている人もいます。ものすごく気配りができて、かゆいところまで手が届くようなアシストをしてくれる人がいれば、頼んでも手伝ってくれない人も。最初はお国柄?文化の違い?と思ったときもありましたが、オーストラリア人でもすごく熱心に働く人・そうでない人がいたり、それはほかの国出身でも同じ事なのです。東南アジア系でも、インド系でも、中国系でも、韓国系でも、東欧系でも、西欧系でも、アフリカ系でも。

新生児看護は成人と違って、手がかかります。成人の患者さんは協力的だったり自分である程度のことは出来ることが多いですが、赤ちゃんはすべてこちらでケアしないといけません。そして処置や採血、オムツ換えでも暴れたり泣いたり、と手がかかるわけです。一人でケアできることも多いですが、やはり手伝いがあるとスムーズにことが進み、その分赤ちゃんのストレスも軽減できて、チームナースはかなり重要なわけです。

数日前に夜勤をしたときのこと。私は感染症(疑い)の赤ちゃん3人がいる隔離部屋で一人での勤務でした。一人なので、薬や母乳のチェック、休憩のリリーフなどをフリーのナースがきてはくれました。ただ、彼女は本当に最低限ことしかしてくれなかったのです。私が忙しいのをみているだけ。そして私に「早く休憩いって」とせかすわりに、私がやっていることを引き継いでやってくれるわけでもなく、結局私は自分の休憩を削ることに。。。そして私が休憩中、部屋の中に入るわけでもなく(彼女はマスクをしたくなかったらしい)、部屋の外にすわっているだけ。赤ちゃんのバイタルに変化があった時はどうするつもりだったのか・・・?(それはもう彼女の自己責任ですが)

かたや違う同僚は頼まなくても、私がやっていることを察して、さらっと手伝ってくれたり。すごく忙しいシフトでもそういう協力的な同僚と働くとなんとか乗り切れるものです。

最近は仕事に行くたびに、「忙しくありませんように」ではなく「いい同僚と気持ちよく働けますように」と祈りながら出勤しています。。。




2016年9月29日木曜日

今朝トラムに乗っていたら

今週は3夜勤でした。連日、仕事が終わる間際に色々おきて、定時に終わることができなかった3日間。。。まぁこんな時もあるでしょう。

ぐったり疲れああとにトラム(路面電車)や電車の乗ると瞬時に睡魔が襲ってきます。仕事中は休憩の時でも寝ることは最近はないのですが、仕事が終わるとスイッチが一気に切れるようです。

疲れていた今朝、トラムに乗ったところ大声でしゃべっている女性が居ました。日本で電車やバスにのるととても静かなのですが、こちらでは普通に電話でしゃべる人は珍しくなく(むしろ多い?)、あと時々音楽を大音量で聴いたりしている人も(イヤフォン・ヘッドフォンなしで)。そんな光景にはなれているのですが、今朝はさすがにびっくり。

というのも、同乗している女性、スマートフォンでスカイプしている様子。それもスピーカーONで・・・!しゃべっているのはギリシャ語(?)でそれも大声。スピーカー音量もかなり大きく、スカイプ相手の年配の女性の声もトラムに響き渡っている状態。英語でないので何をしゃべっているかは不明ですが、マシンガントークでお互いしゃべり笑い、そしてスカイプ相手の女性のひどい咳まで全部聞こえてくる状態。

さすがに回りもちょっと困惑している空気が漂っていましたが、しゃべっている当の本人はまったくお構いなし。ひどく眠かった私ですが、しゃべり続ける彼女たちのおかげで(?)深い眠りにおちることなく無事に下車しました。。。





2016年7月18日月曜日

夜勤早退・その後 欠勤調整など

夫の母がなくなったニュースを受け、夜勤中(早朝)にすんなりと早退させてくれたチャージナース、そして仲間に感謝。

朝は「こんな状態でミーティングにはいけない」と言っていた夫だが、家にいると泣いてしまうばかり。出張前にやらなければいけないこともある、ということで仕事に行くことに。そして私がしたことはまず、夫の飛行機のチケットを変更。出発日を早め、かつ私も一緒に飛べるチケットを探すことに。

6月の半ば以降のヨーロッパ行きはハイシーズン。チケットは高く、メルボルンから乗り次が良いものも限られてくる。。。Onlineで探すものの、チケットは見当たらず。。。

夫のもともとの予約をしていた航空会社に電話で問い合わせたところ、Onlineではみつからないチケットが利用可能とのこと!そして運よく私も一緒に飛べる飛行機で早めてもらうことに。そして、この電話予約の問い合わせに1時間以上かかっていたところ、携帯に職場(上司)から連絡が来た。

「夜勤チームからHadijaの状況を聞きました。大変な状況だとおもうけど、大丈夫?(私が夜勤を早退したことを謝ると)、気にしないで。大丈夫だから。それよりも、来週以降のシフト大丈夫?ご主人の家族、ドイツだそうね。」と気遣ってくれた上司。

夫一人でドイツに戻らせるのはあまりにもかわいそうで、私もドイツに行きたい、実はいまそのチケットの手配を既にしているところで・・・無給でもいいから休みがほしい、と伝えたら、

「Hadijaのお母さんだったら忌引きをすんなり使えるところだけど、義理のお母さんの場合はどう適応になるか・・・?ちょっとわからないのだけど、休みはとにかくなんとかするから、今の所必要な休みはどのくらい?(約2週間分の4夜勤とつたえたら) OK。別のマネージャーとも話してみるわ。こっちのことは心配しないで。もし状況によってもし休みがもっと必要だったらまた相談してね。」と。

常勤になってからまだ間もなく、有給も病欠もあまりない私なので、無給は覚悟だったが、「何かしら手段はあるから」と言ってくれた。そして数時間後に、2シフト分は忌引き、あとの2シフトは有給で処理したから、と連絡をくれた。

ドイツについてから、夫の父が「今回は(お母さんが亡くなったという)いい状況でないけど、Hadijaがきてくれてよかった」と言ってくれた。やっぱりこれてよかった、と私も思った。

職場の理解がなければ今回私が夫に同行しての里帰りは実現しなかっただろう。つらい里帰りだったものの、お葬式前後かえれたことよかった、と戻ってきてから上司に話したら「大変だったわね。でも家族と一緒にいれてよかったわね」と本当に快く言ってくれた。

今回有給を使ったことで、もともと予定していた有給休暇が足りないことが判明。休みが削られてしまうかも・・・と心配だったものの、そこは無給もとり入れて、休みは本来の予定通り3週間取れることに。このあたりは病棟直属の人事のところでやり取りをしたのだが、ここでも色々とありがたい配慮をしてもらった。

普段の仕事で働きやすさを感じることが多いが、今回のような忌引きの欠勤の際でもできるだけの配慮をしてもらい、改め今の職場環境が良いと実感。

ふと、「これが日本だったら、2週間分も休みはとれたのだろうか・・・?」と思いました。








2016年7月7日木曜日

夜勤中に早退

7月15日から16日にかけての夜勤中の出来事だった。

確か夜中の2時半過ぎくらい。ちょうど赤ちゃんのオムツを替えている最中に携帯がなっていた。シフトのSMSが夜中に来ることはあっても、電話がなることはまずないので最初は電話だと思わなかったけど、2回着信となり、留守電にもなりさすがに気づいた。

赤ちゃんのケアがひと段落したところで、こんな時間に電話がかかってくるのは間違い電話か、なにか起きたか?ときになりすぐにメッセージを聞いてみたら、夫からだった。

「弟から電話がかかってきた・・・・なんていっていいかわからないけど、、、お母さんがいま亡くなったって・・・・」

このメッセージを聞いたとき、頭が真っ白になってしまった私。明らかに動揺している夫も心配だけど、義母がなくなったというのは、私にとってもかなりショックなニュースであった。この数年体力はどんどん落ちて、体調がかなり不安定であり、とくに今年になってからは何回か救急車で病院にいったり、と良い状態ではなかった。ただ、突然なくなったというのは「え?いま??」というのが正直なところであった。

留守電メッセージを聞いて、私もどうして言いかわからず、でもまずは夫に電話しなければ、と思った。チャージナースに夫に電話をしたいから、私の受け持ちをカバーしてもらえるか?とお願いしたら、「もちろん、すぐに電話して。そしてすぐに家に帰ったほうがいい」と。

すぐに夫に電話をした。落ち着いているようで、でもやはりショックが大きく、私も動揺してしまい、あまりうまく話が出来なかった。でもこんな状況で夫一人にしておくわけにいかない、そして私もこんな状況で無事に残りの夜勤の仕事をこなせる自信がなかった。

その旨をチャージナースに話をしたら、「もちろん直ぐに帰りなさい。彼のそばに居るべき。車運転できる?(私が電車とトラムで通勤していることを伝えたら)タクシーで帰りなさい。病棟からのタクシー券あげるから。こんな夜中だし、当然よ。」

と、直ぐに職場からのタクシー券を渡してくれた。そして簡単に引継ぎをして(運よくあまり複雑な受け持ちがいなかった)「あとの仕事のことは考えないで、大丈夫。とにかく直ぐにかえりなさい。」と送り出してくれた。

確か病院を出たのは3時くらいだったような。運よくタクシーが一台あり、スムーズに帰宅できた。家についてから、夫と話をしながらお互い涙が止まらず。詳しい状況は私にはこのときまだわからず、ドイツにいる家族に電話しようか、と聞いたら「今きっとみんな大変な状況だとおもうから・・・電話しないほうがいいとおもう。とりあえずまたの連絡を待つしかないかな・・・」と。

義母がなくなった、という事実だけ知らされた私たち。詳しい状況を知りたいと思う気持ちと、知ったところで何も出来ることはここではない、という無力感。悲しい気持ちにただ涙がでるだけだった。

泣きながらうとうとしていたころに夫の弟からメッセージが入った。今スカイプできるか?と。

直ぐにスカイプを入れて、夫の弟たち3人と義父、甥っ子がみんなそろっていた。ドイツは夜中近くの時間帯。こちらは朝だった。このとき何を話したかあまり覚えていないけど、夫はただただ家族と話しながら泣いていた。私も涙が止まらなかった。

こんな時でも、現実的にお葬式などの話をしないとならず、簡単に日程の相談となった。もともと夫はこの数日後の日曜日には仕事でオランダに行く予定があり、ドイツにも帰省することになっていた。お葬式前の遺体の段取り(?)やはずせない仕事の予定があり、お葬式は月曜か、火曜日か、という話になった。

スカイプを終えて、すっかり明るい時間となっていた。夫はどうしてもやらないといけない仕事を抱えて、かつ大事なミーティングがこの朝あり、「仕事行かないと」と最初いっていた。ただ、家族とスカイプで話した後、きっと色々なおもいがこみあげてきたのだろう。泣きながら「だめだ・・・とてもミーティングにはいけない」と。そして午前中のミーティングはキャンセルしてもらった。

私はもともと夫に同行する予定ではなかったが、一緒にドイツ行くことにした。まずは夫の出発日を早め、私も一緒に飛べる飛行機を無事手配でき、18日ドイツに向けて出発した。

(続く)





2016年5月31日火曜日

アルコール・薬物依存のケース 

Neonatal Abstinence Syndrome(NAS)という症状に苦しむ赤ちゃんが珍しくないこちらの臨床現場。カナダでの臨床時代もわりと関わることがありました。

お母さんが薬物・アルコール依存で適切な治療がないまま妊娠・出産をすると赤ちゃんも大きな影響を受けます。妊娠中の胎盤を通じて薬物が赤ちゃんに伝わり、生後はいわゆる禁断症状のようなことが起きます。泣き方は普通でなく、泣くというよりもかなきり声で叫ぶという感じ。ミルクを飲んでも吐いたり、循環状態が悪かったり。重症な二日酔いがずっと続いているような?と想像するとわかりやすいでしょうか。。。

日本だと、薬物所持だけでもう罪になるようですが、こちらは所持だけではつかまったりはしないようです。実際街中でもあきらかに怪しげなものを吸引してハイ状態になっている人を見たり、地域によっては注射針が散乱しているところもあります。

私の職場にはWomen's Alcohold&Drug Service(通称WADS)という部署もあります。ここは名前の通り、アルコール・薬物依存の女性のケアをするところで、助産師・看護師・産婦人科・小児科、精神科医師、カウンセラー、ソーシャルワーカー(児童福祉関連)、薬剤師などなど、多職種が連携しています。日本では薬物依存が周産期の現場ではなじみがないと思いますが、アメリカ、カナダそしてここオーストラリアではかなり深刻な問題です。

吸引、静脈注射での薬物使用、それも近年はIceという新種のかなりたちの悪い薬物がはやり始め、このIceの影響をうけた赤ちゃんは症状が悪いことも多いです。

日々の仕事ででこういった赤ちゃんを受け持つことが珍しくない最近。。。そして本当にびっくりするような家族背景が多いです。

昨日受け持った生後1週間ほどの赤ちゃん(女児)のお母さんはアルコールも薬物もタバコも超大量に毎日摂取(妊娠中も)。逮捕歴もある。出産後は勝手に病院からいなくなる。赤ちゃんのお父さんは家庭内暴力で通報された経歴もあり、両親ともに赤ちゃんにリスクが大きすぎるので現在面会できない状態。

ちょっと前に受け持った赤ちゃんのママはまだ10代前半。薬物を8歳からはじめた。自分の親はいなく、里親で育った。赤ちゃんは先天性の淋病にもかかっていた。

別のケース。赤ちゃんの両親、そして母親がたのお祖母ちゃんもみんな薬物がらみで逮捕歴あり(密輸業)

と、NASの赤ちゃんの看護はその周りの家族との関わりもとても複雑になってきます。法的な仕組みも複雑で私はまだまだ勉強中。

違法薬物なのに使っている人は犯罪に当たらないのか?と先日WADSの精神科の先生に聞いたところ、薬物依存(処方薬物も含み)はある意味精神疾患で治療対象ということで関わることができるんだそうです。(だたこれも州によってガイドラインが違うそうです)

ちなみにアメリカの何処かの州では、薬物依存の妊婦やママたちを刑務所に送るという手段をとるところもあるそうです。

薬物使用のケースは年々増えており、今後もますますこちらの新生児看護では大きな課題にになっていくようです。。。


参考までにWADSのリンクを貼っておきます。
https://www.thewomens.org.au/health-professionals/maternity/womens-alcohol-and-drug-service/

2016年4月9日土曜日

納得いかない・・・!家のインターネット&電話の契約の交渉

たまには仕事以外の生活面のことでも。

我が家ではオーストラリア2番手(3番手くらい?)の通信会社Oのインターネットと電話回線を引いています。その会社Oから数日前にに手紙がきました。

「いままでHadijaさんのお宅で使っていたインターネット&電話のプランは5月で終了します。したがって、5月以降は以下の内容で毎月$$となります」というないよう。かなり一方的。

まず基本料金が10ドル上がる。(インターネットの容量がかなり増えるけど、我が家ではそれほど必要なし。)そしていままで基本料金に含まれていた13・1300の電話番号(コールセンターなどにつながる番号)は1コールにつき35セント。とのこと。

ちょっとまって。ちょっとまって!

こんな勝手なお知らせには納得できません・怒

最初契約を結ばせる時にはがっちりと縛られるのに、勝手に変更させられて、おまけに基本料金もあげれられて、おまけにおまけにStart up feeなんていう125ドルまで書いてある。そしてあらたな契約期間2年。なんてこった?!?!

納得いかないので、コールセンターに電話しました。この電話もまた困ったことに、カスタマーサポートにつががる電話番号でない?!?!指示通りにダイヤルを勧めるも、音声サービスで、最終的には「変更はオンラインで」となる。もうこれはトラップではないか、と、イライラ度上昇。。。。

コールセンターの番号に何度か電話をかけなおしたら、どうやら同じ番号から何度も続けてかけていることが認識され、突然カスタマーサービスにつながった。この仕組みはよくわかりませんが、とにかく誰かと話せるのはよかった。

こういうカスタマーサービスは大体そうなのですが、インドにつながります。そしてヘビーなインドアクセントがある英語と、悪い電話回線でのやり取りが始まるのです。。

イライラ度は上昇しているけど、冷静に受け取った手紙の内容をカスタマーサービスに伝え、
「こんな一方的なお知らせの手紙をもらいました。私自身に選択肢があるわけでなく、非常に不愉快。値段があがるだけでなく、よくわからない125ドルまでかかるとある(新しい顧客でも回線を新たに引くわけでもないのに)。こんな強制的な変更をするようであれば、今後はほかの会社に帰ることを考えているところ」と伝えました。

最初に電話で対応した人は、なんとかこの新しいプランがどれだけ便利かを私に説得しようとしていたのですが、私は「それは私には必要ない」と断り、こんな一方的な変更を強制させられるのであれば、もうほかの会社にかえるつもりだ、と伝えたら別の部署に電話がまわされました。

そこでも同じ話を繰り返し、「こんな勝手な変更をされるくらいだったら、もうあなたの会社のサービスは受けません。ほかの会社に移ります」と話をしたら、しばらく待たされ、新たなサービスを提示されました。

*インターネットの容量は今よりあがる。(でもそれほど必要でない)
*電話の基本料金はいままでと同じ。ただし13・1300には別途かかる。ただし、この分に関してHadijaさんの5年という長い付き合いを考慮してこの分は無しにします。
(やれば出来るじゃん!!!)
*月々の基本料はいままでとほぼ同じ(2ドル弱あがるけど、これは仕方がないと妥協)
*本来ならばこのプランは1年の契約だけど6ヶ月の契約期間とします。
(この契約とはサービス内容を続ける期間でなく、サービスを解約しない縛りの意味)

強制的な変更内容は新たな2年契約だったので、これは会社もかなり妥協だったようです。

実は同じような出来事が、数年前にもあったのです。なので今回も交渉したら何とかなるかな、という気持ちではいたものの、こういうやり取りは非常に疲れるものです(電話の待ち時間も合わせたら1時間以上のやり取り)。

最期に大事なのが、電話でやり取りをした人の名前と雇用番号を控え、かつ電話で合意したことをメールですぐに送ってもらうこと。そうしないと、毎回問い合わせの時に違うことを言われたりするので!(←すごくよくあること)

最終的には話は丸く収まりよかったですが、なんだかぐったり疲れた休日でした。









2016年3月17日木曜日

経歴詐称でおもうこと

最近とあるかたの経歴詐称が日本でニュースになっている。イケメンのコメンテーターとしてあったようでこういったニュースは大きくなりやすいのでしょう。

以前、医師免許を持たないひとが医療行為を行っていた、というニュースも聞いたことがある。ほかにも経歴詐称は日本では度々聞くことがあるような。

カナダでもオーストラリアでもそうなのですが、あまりこういった経歴詐称なるものに遭遇することがない。なぜかというと、面倒なほど経歴を証明する必要があるからです。

私は日本で就職試験というものをあまりしたことがないですが、少ない経験の中から思い出すのは、履歴書に資格証書のコピー提出、というくらいだったような。コピーもただのコピー。今思う返すと、履歴書なんて自分で書くものだから、いくらでもかけてしまうし、コピーなんていくらでもうその内容の書類を作ることは可能ですね。。。


初めてカナダで看護師の資格申請をしたとき、パスポートのコピー一枚に対しても「Certified copy」と注意書きがありました。ちなみに原本でない書類(コピーに関しては)はほとんどこのCertified copyである必要があります。このCertified copyというのはコピーが原本と同じものである、ということを証明するもので、カナダでは弁護士さんにお願いする必要がありました。私は知り合いのつてで運よく無料でお願いすることができたのですが、基本的にお金がかかります。ちなみにオーストラリアでは弁護士はもちろんCertified copyを証明できますが、公的な仕事についている人たち(郵便局の職員、警察官、学校の先生、医師、看護師、あと銀行員なども)も証明することができ、費用は基本的にかかりません。(つまり私も証明することができるのです!)

このCertified copyというのは資格申請、就職のときも必要になってくる書類です。あとCertified copyだけでなく、自分で書く履歴書(Resume, CV)とは別にReferenceという書類もとても重要です。このReferenceを書くのがRefereeという人で、就職の際には過去の職場の上司、または大学での担当教授などがRefereeとなって、その人の仕事ぶりや勉強ぶりなどを書くのが一般です。就職活動や進学の際はこのReference letterが一番重要といっても過言でありません。ここにどれだけ良いことを書いてもらえるかがかなりのポイント。この書類とは別に、さらには過去の職場(人事課)からの採用証明(時間数まで!)必要でした。

要するに自分でかく履歴書にあわせて、第三者からの証明書類をあわせて、それも原本以外は正式にコピーを証明して、とうそがつけない状況がそろっているのです。そしてかならず書類を揃えた最期に「すべての書類にうそがないことを誓います」みたいな宣誓もかならず最期に必要です。

ちなみにオーストラリアの医療従事者はAHPRAという機関が統括しているのですが、ここのサイトにいくと簡単に名前と職業でその人の資格が確認できます。とてもとても資格でうそをつくのは無理な環境です。

日本社会では正直な人が多いからか、あまりこういった面倒な証明作業がないのでしょうか。逆に日本以外の国は詐称する人が多いから、これだけ面倒になっているのでしょうか・・・?


今回騒動になってしまった方、そうとう人気があったようで。学歴に加えてイケメンということだけで人気であったのであれば消えてしまうかもしれないですが、本当に鋭い視点を持っている人であれば、本来の力でまた戻ってきて欲しいものです。

個人的には、学歴がなくてもこれだけ鋭いコメントをいえて、仕事もバリバリやって、という逆パターンのほうがもっとかっこよかったのに、なんて思います。